みんなのアイドル、ダンゴムシ

春の気持ちのいい気候から、季節が移った雨模様の現在も
たくさんの虫が住んでいるひかわ幼稚園。

4月、新生活への不安な気持ちも、
小さなダンゴムシの存在に癒され、
笑顔になった子も多かったように思います。

1学期も半ば、今も尚好きな友達を誘い合い、
虫探しが流行っています。
身長よりも長い虫取り網、虫かご、
土を掘り起こすためのシャベル、虫の図鑑と、
それぞれ必要なものを手に、さぁ出発!

”今日はどんな虫と会えるかな”と
ワクワクした表情で向かう足取りに迷いはありません。

「ダンゴムシなら、落ち葉の下(やぐら付近が多いかな…)」
「テントウムシの蛹は、この木(椎の木)」
「ミミズとナメクジは、ここ(堆肥用の落ち葉の山)」
と、毎日のように繰り返し探す中でそれぞれの虫の居場所を覚え、
あっという間に見つけてしまうのです。

「虫いた!!来て来て!!!」
大きな声で友達や保育者を呼んでは、
「わぁ!!!」と、まるで宝探しのように喜ぶ虫探検たち。
1匹の小さな虫を囲み、何人も集まって頭を突き合わせ覗く子どもたちも、
身を寄せ合うダンゴムシのようで、可愛らしいなぁと笑みがこぼれる私です。

経験を重ね、次々にいろいろな種類の虫を捕まえる年中、年長さんに対して、
虫の動きを見てうっとり、恐る恐るツンツン、と年少さん。

流れる時の速さは違いますが、
同じ園庭で過ごす中で、
「虫がいる場所、知っているよ!」と得意になって案内したり教えてもらったり、
捕まえた虫を見せたり見せてもらったり、
学年を越えて関わる姿が増えてきました。

また、「テントウムシになれなくなるから、蛹は触っちゃいけないんだよ!」
「丸まらない方がワラジムシだよ!」などと教え合い、
初めて見ること、知ることに目をキラキラさせると、
また活気良く探しにいく子どもたちです。

時には、愛おしさから触りすぎてしまい虫が弱ることも。
虫の特性を知るきっかけになればと思い、
図鑑で飼い方を調べ、虫にとって住みやすい環境を考えたり、
体の色や手足の長さに気が付いたり、
捕まえた後の観察も一緒に楽しんでいるところです。

日に日に、虫に興味を持って関わろうとする子が増え、
クラスが混ざり合って遊ぶ様子に、
園庭は、遊びが伝播していく素敵な場だなぁと
改めて感じる日々です。

M.O